第3回! かずき増田のすべらない話

  『牧田くん』 

我がリファインあきる野店では毎年ハロウィーンの季節にスタッフが仮装をして営業をするというイベントがあるんですが、何年か前のハロウィーンの日の事。

 

その日は営業前から魔女になった子や黒猫になった子、僕もドラキュラのマントをしたりしてワイワイ盛り上がっていました。

 

そんな僕らの必死の仮装が全て霞んで見えるほどみんなの爆笑を一気に集めたのは、今は小川店に異動して頑張っている「牧田くん(仮)」でした。

 

牧田くんをご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、彼は太っています。

 

そんな太っている牧田くんの仮装が…

 

 


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これです。

 

しかもこのぬいぐるみの真ん中の部分が外せる為、実際は目と鼻と口だけが出ている状態なのでメチャメチャ腹立つ顔になっているんです(笑)

 

ところが太っている牧田くんにとってはこのぬいぐるみ、暑いんです。

 

暑くて暑くてたまらないらしいんです。

 

その為、装着してそうそう汗がダラダラしたたり始め、外してはタオルで拭き、また装着しては外して拭く、を繰り返していました。

 

そして、営業がスタート!

 

お客様もご来店しては我々の仮装を見て喜んで頂き、楽しい1日になる…はず…でした…

 

牧田くんが仕事上のミスをするまでは…

 

僕が「この日までに必ずやっておいてくれ」、と頼んだ事が出来ていなかったのです。

 

そういう事が普段からしょっちゅうあった為、せっかくのハロウィーンなので怒っちゃいけない事はじゅうぶんわかっていましたが、それを差し引いても我慢なりませんでした。

 

そこで牧田くんに「営業後に俺の所に来い」とだけ伝えて僕はお客様の所に戻りました。

 

そして営業後、スタッフルームに呼び出し散々怒りました。

 

「何回同じ事を言わせるんだよ!」

 

「すいません!」

 

 

他のスタッフ達は異変に気付いて静まり返ってしまいましたが、僕は完全に頭に来ているのでおさまりがききませんでした。

 

 

「いい加減にしろバカ野郎!」

 

「以後気を付けます!」

 

「その言葉を何回聞いたと思ってんだよ!」

 

と僕が怒鳴り付けている間…

 

彼はまだ頭にカボチャのぬいぐるみをかぶっていたのです。

 

それを見ていたら、朝はあんなに面白かったはずのぬいぐるみにまで腹が立ってきて、

 

「怒られてる時にそんなモン付けてんなよ」

 

と僕はぬいぐるみを頭から強引にむしり取りました。

 

その瞬間

 

汗をせき止める為に使っていたんであろう、大量のティッシュがおでこにベッタリくっついていて、次第に一枚ずつ揺れながら舞い落ち始めたんです。

 

それを見た僕は吹き出したそうになりましたが笑っちゃいけないと思い、でももう何も言う事が思い付かなかった為、無理矢理大きい声で「コラーっ!」と叫びそそくさとスタッフルームを出ていきました。

 

残された牧田くん、きっとただ立ち尽くしてたんだろうな〜