「お客様は神様だ」と本気で勘違いしている人に伝えたい事
ブログが1ヶ月も空いてしまいました〜
サボっていたわけではありません(笑)
今回は内容の濃いブログだった為、よく考えたり訂正してたら1ヶ月も経ってしまいました。
では始めます!
僕がこのリファインあきる野店に来て6年が経ち、毎日素敵なお客さんに囲まれて仕事できている事は本当に幸せな事だと思っています。
僕が言うと真実味が無さそうですが、これは本音です。
もちろんより質の高い技術・接客を求めるお客さんからお叱りを頂く事もございますが、それは本当に店にとってありがたいご意見ですから、少しでも今後に活かせるよう取り入れさせて頂きたいと思っています。
何よりも、いわゆる「怖い」というお客さんは実はとても人間思いで優しかったりしますし、「こちらも誠意を持って対応する事で逆に店のファンになってくれる」という事もじゅうぶんに有り得ます。
よく「クレーマー」なんて言い方をしますが、僕はこの「怖い」というお客さんをクレーマーだなんて思った事は一度もありません。
理由は「理不尽な事を言っていないから」そして「働く側の立場を考えてくれるから」です。
ところが6年前、僕があきる野店に異動してしばらく働いている内に、「1%くらいではあるけど理不尽なお客様が、他店舗・他美容室に比べて少しいらっしゃるな」という事に気付きました
今では「ほぼ」無くなりましたが。
理由は…
あ!その理由を言う前に、「僕が異動する前の方が良かった」とおっしゃられて他の美容室に行ってしまったお客さんもいらっしゃる(つまり失客した)という事実もしっかり伝えておきます。
少なくとも僕が優れたリーダーではない事は伝えておきます(笑)
さて、先ほどの理由なんですが、
いくつかありましたが、1つだけ挙げると
「どんなお客さんも受け入れて、どんなお客さんの意見も聞き入れていた」
という事でした。
これは、そこだけ聞くとサービス業としてとても良いように聞こえます。
でも、考えて頂きたいのは、
理不尽な意見まで聞くと、必ずその裏で苦労をするスタッフと
そして、犠牲になるお客さんがいるという事
これをリーダーなら考えなくてはいけないと僕は思っています。
これが今回のブログのキーワードなんです。
理不尽とはどういう事か
実際にあきる野店であったトラブルの一例を出してみます。
ある日の営業中
一人の女性の方がご来店されました。
すかさずうちのアシスタントの女性スタッフが対応に入りました(この子もお客さんの施術中ではありました)。
女「今からカットできる?」
アシ「申し訳ございません。本日はご予約のお客様でいっぱいになっておりまして。他の日でしたらご案内できますが、いかがでしょうか?」
女「今日で切ってもらえる時間無いの?なんとか探してよ」
そこで、そのスタッフが僕の所に「カットできる時間ありそうですか?」と聞きに来ました。
僕もせっかくなら受けて差し上げたいと思ったので、「この時間はどうだろうか」「こういう風に店を回したらどうだろうか」と考えました。
その時間、1〜2分
でも、無理やり入れてしまうとせっかくご予約された他のお客さんがお待ちになってしまう為どうしてもお受けして差し上げる事が出来なかったので、やはりお断りさせて頂き翌日の空いてる時間をご案内する事にしました。
アシ「申し訳ございません。やはり本日はお受けする事が出来なくて、明日ですと○○時が空いておりますが、いかがですか?」
女「じゃあもういいわよ。でも今、隣のコインパーキングに車を停めたの。その分の料金は払ってよね!」
ここまでの全てを聞いていた僕は、ここでいよいよカット中の手を止めました。
僕「申し訳ございません。駐車場代をお支払させて頂くのは当店で施術をさせて頂いたお客様に限らせて頂いているんです。」
女「なんなの?ケチな美容室ね!二度と来ないわよ!」
僕「もちろん他のお客様の迷惑になりますので二度と来ないで下さい」
以上ですが、本当に頭に来る理不尽な出来事でした。
こういう事が一年に一度くらいあるんです。
それでも、一年にたった一度くらいですし、何よりも毎日本当に良いお客様に恵まれているので、僕にとっては大した事ではないんですが、
ただ、このくだらない時間にお待たせしてしまっているお客様がいる事、そしてトラウマになるほど嫌な思いをするスタッフがいる事が僕には許せず、本気で怒らざるをえないんです。
今、この美容業界も本当にスタッフが少なくて困っています。
我がリファインはスタッフが頑張ってくれているのでまだ恵まれているとは言え、それでも決して多くて余っているわけではありません。
もちろんスタッフが辞める場合、「クレーマー」が原因なんていう事はほとんど無いかもしれません。
それくらいで辞めるというのは、そのスタッフの考え方にも問題があると思います。
店長や他のスタッフのフォローが出来ていなかった可能性もあります。
でも、クレーマーに怒鳴られたのが入社してすぐのまだ不安な時期だったら…
もしくは、今の仕事が本当に自分に合っているのか迷ってきた頃に、たまたまそんなトラブルが続いてしまったら…
もしくは、クレーマーに目を付けられてしまって何度も来店するようになってしまったら…
社員が辞める理由は、人間関係だったり、会社の方針に付いていけなかったり、家庭の事情だったりと色々あると思いますが、
どうして「お客さんが理由で辞める事はない!」と言いきれますか?
僕は今回このブログの舞台を美容室だけにしぼって書いているわけではないんです。
世の中のサービス業、いや、サービス業だけでは無く会社勤めの方だって「取引先」というお客さんがいますよね。
美容室においては男性より女性のクレーマーの方が圧倒的に多いですが、世間的には男性の方が理不尽な事を言うように感じます。
なんで男が多いんですかね…
カッコつけたいから?
接客業をした事が無いから?
頑固だから?
理由はさまざまですが、男って生き物は基本的に自尊心が高く「俺は客だ」感が強いですよね。
そんな事を続けていると、その内どこの店にも入れなくなりそうですが。
男のクレーマーの怒鳴り方は、簡単に相手の心にトラウマをもたらす事ができます。
これはとても怖い事です。
今日もどこかでクレーマーにおびえている社員がいるなら、どうか周りのスタッフで守ってあげて欲しいと思います。
このブログを読んでいる方で実際にツラい思いをしている人がいるなら僕はこう言います。
「人に迷惑をかける人は前世が虫だった為、初めて人に生まれ変わったから、まだ人間同士の付き合い方がわからないだけなんだよ。
だからどこの店に行っても同じ事をしてるから、皆から嫌われてるんだよ。
なので、人として立派なあなたは、(あぁこの人はまだ人間を知らないんだな〜可哀想にな〜きっと次生まれ変わったらもっと良い人になってるといいね!)という大きな心で見守ってあげね。」
そう伝えたいと思います。
さて、クレーマーはその店のスタッフだけでなく、心と常識のあるお客さん達にも迷惑をかけてきます。
これが本当に腹が立つんです。
くれぐれもお伝えしておきますが、例え1割でもこちらに落ち度があるなら、それはクレームではなくありがたいご意見なんです!
そうではなく、ただの暇つぶしなのか何なのかわからないけど、笑っちゃうような言いがかりで電話をしてきて長話を聞かされている間にも予約をしたいのに電話がつながらなくて困っているお客さんや、
自分の都合だけを押し通そうとしてだだをこねている間にお待たせしてしまっているお客さん
そういう、優しいから何も言わずに我慢してくれているお客さんを僕はやっぱり大事にしたいと思っています。
え〜、ここまで理不尽なお客さんについて話をすすめて参りました。
ここから先は、クレーマーと比べると可愛いもんですが、ちょっと困ったお客さんを5段階のレベル毎に分けてご紹介します(笑)
題して、「お客さ〜ん!ちょっと頼むよ〜」
ちょっと頼むよ〜レベル1
「5〜10分の遅刻」
まあ、なんとか大丈夫です。
そこまで長くカウンセリングも出来ませんし、それなりに急がせてもらいますが、そうしないと次のお客さんに影響が出てしまうので、ご了承下さい。
ちなみに5分以内なら、電車が遅延した・道が渋滞してる・朝から子供が寝坊して学校に行かせる事にバタバタしてたら遅れた、などなどあると思うのでしょうがないと思ってます。
ちょっと頼むよ〜レベル2
「10〜30分の遅刻」
これはちょっと困ります(笑)
確実に次のお客さんに迷惑をかけるので、時間通りにご来店されてるお客さんを優先させてもらい、遅刻されたお客さんは途中途中待ってもらう事になります。
ただ、遅刻しておいて「○○時までには帰りたい」なんて言われると、一気にレベル4まで上がりますのでご注意下さい!
ちなみに、技術・接客に厳しいお客さん(クレーマーではない)は必ず10分前にいらっしゃいます。
見習いたいものです。
ちょっと頼むよ〜レベル3
「当日キャンセル」(午後にご予約のお客さん)
いつもは当日キャンセルしないけど今回は朝起きたら子供が熱が出た・急に仕事が入ってしまった、など予期せぬ事ってありますから、そういう方は全然大丈夫です!
むしろ、お子さんのそばにいてあげてください!お仕事頑張って下さい!
そもそもこういった場合、お客さんも電話の向こうで、本当に申し訳無い、という気持ちがこちらもわかるので「忙しい中お電話して頂いてありがとうございます」とこちらも思っております。
そうではなく、毎回当日キャンセル(笑)
しかも理由を言わない(笑)
これは困ります。そんな毎回子供の熱出るか?
このタイプのお客さんは予約しないで行ける時に行く、っていう形にした方が良いと思います。
申し訳無い事にリファインは予約制なのでお受けする事は難しくなりますが、予約無しの美容室もありますので、その方が良いかもしれません。
ちょっと頼むよ〜レベル4
「当日キャンセル」(午前にご予約のお客さん)
これも、いつもはそんな事無いけど今回だけ初めてキャンセルされた、なんて場合はこちらもお客さんの事情をくみ取りたいと思っています。
ただ、午後と午前で違うのは、キャンセルして空いた枠に別のお客さんが入れるかどうかなんです。
なので、出来れば午前のキャンセルは控えて頂きたいと思います。
あ、あと遅刻しておいて「○○時までに出たい」は、ここ!レベル4へようこそ!
お待たせしました(笑)
ちょっと頼むよ〜レベル5
「無断キャンセル」
何がひどいかって言うと、リファインは大変ありがたい事に連日ご予約が取りにくい状況となっておりまして、希望日にご来店出来ないお客さんがたくさんいらっしゃいます。
なので、そのお客さんはキャンセル待ちをされたりもします。
レベル3まではキャンセル待ちのお客さんに電話をかける事が出来ますが、レベル4以上はもう電話をかける時間も無いんです。
それでも、レベル4はお客さんから電話をしてくださるので情状酌量の余地ありですが、レベル5はいわゆる「バックレ」。
実際にリファインでは3回続いたら、ご来店をお断りしております。
もちろん僕は立場上、売上の事も気にします。
でも、それ以上に、美容室に来たいけど来れないお客さんがいたのに無断キャンセルをした、というのが許せないんです。
どうか、美容室に限らず予約をしたら無断キャンセルだけはしないようお願いしたいものです。
僕が伝えたかったのは、お客さん同士も思いやりを持って欲しいという事でした。
「お客様は神様です」と言ったのは演歌歌手の三波春夫さんです。
この言葉だけが都合良く1人歩きしてしまいましたが、彼が言いたかったのは、「お客様は神様のような偉大な存在だから何をしても良い」という意味ではなく、「私は歌を歌う時には雑念を捨てて神様に向かって歌う。だからお客様を神様に見立てて歌っている」という意味だったそうです。
つまり、このサービス業界においては「お客さんはお客さん」
決して神様では無いという事です。
さあ、今回はとても長くなりました。
偉そうな事もたくさん言いました。
これだけ偉そうな事を言ったという事は僕も、そしてリファインも、その分技術と接客とサービスでお客さんに感動を届ける責任とプライドがあります。
遅刻するなと言っておいて、こちらがお客さんを待たせてたら筋が通りませんから。
ただ、前後のお客さんのメニューの関係で5分前後お待たせしてしまう事もありますが、ご了承下さい。
その分、お待たせしてしまったお客さんにも精一杯全力を尽くしていきます。
お客さんはお金を使うから、我々は気を使う
を念頭に置き、明日もリファインにお客さんの笑顔が溢れますように!